【世界で3例目】田中トレンチ調査とは?
熊本地震で布田川断層がどのように動いたのか
熊本地震前に益城町の断層で行われた地層の標本採取を基に、再び採掘調査が実施され、地震による変化が検証されました。
この調査は、益城町田中地区の断層が熊本地震発生の20年前に熊本県が行った1996年の採掘調査と比較して、地震前後の動きの比較するものでした。地震前後で同じ地点の断層を採掘して調査するのは国内初のケースであり、世界では米国とニュージーランドに次ぐ3例目の事例となりました。
調査作業では、1996年に採掘された場所に3メートルほどの深さの溝を掘り、断層の断面を確認しました。その結果、熊本地震前に比べて30~50センチほどのズレが生じていることが確認されました。
地震前後で同じ場所の断層が動いたことが地下で確認されたことは、今後の地震の予測や対策に重要な情報源となり、地震の仕組みや動きに関する理解を深める上で貴重な資料となります。